技術情報詳細

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技術情報詳細
登録番号 1276 登録年月 2019/01
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開発年 2009年 更新年月 2019/01
技術名称 ハイブリッド・山辰サイフォン放流装置
登録会社名 株式会社山辰組
開発会社名 株式会社山辰組
技術の要約 ●φ100㎜~φ200㎜のサイフォン放流装置。●φ100㎜山辰サイフォンは人力で運搬・設置可能。●サイフォン起動後は燃料補給作業も不要。●平成27年度 国土交通省次世代社会インフラ用ロボット(災害応急復旧・排水部門)技術として認定。
技術分野
  1. メイン分野
  2. 土木工事(施設別)
  3. ため池
  1. サブ分野1
  2. 土木工事(仮設)
  3. 排水処理設備
技術の概要 ①.応急的な放流手段として活用できるφ100㎜~φ200㎜のサイフォン放流装置。湛水池の揚程に応じて、「水中ポンプ」と「サイフォン」の2つの流れをY字形の「ワイ・ガッチャン」で合流させ、それぞれの流れを揚程7mを境に適時切替える放流装置。切替えは水中ポンプの電源スイッチのON⇔OFFのみで「ワイ・ガッチャン」を通る水流の力で切替え弁を押し動かして流れの機能を切り替える構造。サイフォン起動は水中ポンプを1分~2分間だけ使用した後に電源をOFFにするだけで起動。 起動後は揚程7m以下は「サイフォン単独」に切替えて送水するハイブリッドな放流装置。 揚程7m以下であれば水頭差4mとホース延長100mで、水中ポンプ機能(例えばΦ200㎜水中ポンプの一般的な排水量は通常4.0 /min)と同等ないしは、水頭差が10m~13mで水中ポンプの2倍~3倍以上の送水機能を発揮する。放流作業により湛水池の水位が低下し、揚程が7m以上となった場合は「水中ポンプ」電源をONにして併用して放流する。「水中ポンプ」と「サイフォン」の相乗効果により双方の限界楊程や送水能力を大きく上回る送水作業が可能となる。必要な放流量に応じ多条配管を敷設することも可能である。
②.老朽化により取水施設が機能不全で、「事前放流」や「低水位管理」ができない「ため池」は満水状態となっている場合が多く、豪雨が予報されると堤体の越流が懸念されるが、車輛や重機が進入できず、水中ポンプも搬入できない「ため池」であっても、φ100㎜ 山辰サイフォン放流装置は全ての機材を人力で運搬・設置可能で、人が通れるスぺースがあれば搬入して放流作業を行なえる。
③.仮設道路で重機・車輛が進入できれば大容量のΦ200㎜山辰サイフォンの設置が容易にできる。
④.水頭差(湛水面とサイフォン吐出し口との高低差)が10m程度で、同じ口径のポンプの2倍程度の排水量となる。(φ100㎜水中ポンプの排水量は1.0㎥/min、山辰サイフォンは2.2㎥/minの放流量)
⑤.サイフォン起動後は燃料不要で燃料補給作業も省略化した。
⑥.燃料消費比率は、従来の水中ポンプを仮に「10,000」とすると山辰サイフォンはわずか「7」の消費量。
開発の
趣旨・目的
天然ダムの湛水の排水用に開発したサイフォン排水技術を、「ため池」の放流装置として低水頭差・低揚程の条件でも活用したいという趣旨で開発した。
適用範囲
(適用条件)
現地の地形により必要なホース延長や水頭差(ため池の湛水面とサイフォン吐出し口との高低差)が異なるが、水頭差は最低2m以上確保できること(4m以上確保するのが望ましい)。
構造・材料諸元/
製品仕様
吸水部を湛水池に浸漬けした水中ポンプ送水用ホースと、サイフォン送水用ホースを、Y字状の流れの合流・切替え部材「ワイ・ガッチャン」で下流方向へ1本に合流させて流す。送水ホースはサクションホースで口径はΦ100㎜、φ200㎜。ホース単体の延長は10mと20m。必用な長さに複数本を連結して使用する。ホースや各部材の連結部は「気密性」と「連結強度」を特長とする「ロック・フランジ}を使用。サイフォン起動用に水中ポンプで1~2分程度送水して電源OFFにするとサイフォンが起動。楊程7m以下の場合はそのままサイフォン単独放流作業を行なう。燃料が舞踊。燃料補給作業も不要。放流作業により水位が低下し楊程7m以上となった場合は、水中ポンプによる動力送水を併用して放流する。サイフォンと水中ポンプの相乗効果により、それぞれ単独の場合の限界楊程と排水量を大きく上回るサイフォン放流装置となる。
特徴
(メリット)
(優位性)
①.サイフォン送水装置の中で、上流側の「吸込口」と下流側の「吐出口」に開閉装置を備えてないのは「ハイブリッド・山辰サイフォン」だけ(特許取得済)。起動時の水上や斜面での危険な開閉作業を無くした。
②.水中ポンプで送水ホースの途中に設けた「ワイ・ガッチャン」を通して送水ホースの下流方向へ注水し、ホース内が満水状態で流れるようになったら、揚程が7m以下の場合は、この水中ポンプの電源をOFFにすると自動的にサイフォン送水に切替わる。湛水池の水位が低下し、揚程が7m以上となった場合は、水中ポンプの電源をONにしてポンプ併用で送水作業を続けると、「サイフォン」と「水中ポンプ」の相乗効果で限界楊程や送水量を大きく上回る作業を可能とするハイブリッドな排水装置。
③.4インチ(Φ100㎜)山辰サイフォンは、車輛や重機が無くても、全ての機材が人力で運搬・設置が簡単。
④.サイフォン起動方法は水中ポンプの電源スイッチのON⇔OFFだけで操作が簡単。サイフォン起動後は「湛水面」と「サイフォン吐出し口」との水頭差(高低差)が確保されているので、サイフォン単独作業の場合は燃料・電気不要。燃料補給作業も省略できる。
⑤.燃費比較は従来の水中ポンプの燃費比率を仮に「10,000」とすると、山辰サイフォンの比率はわずか「7」。「10000:7」となる。
⑥.送水ホース延長100m程度の場合、水頭差4mで同じ口径の水中ポンプと同等の送水能力。楊程10m~12m程度で同口径ポンプの2~3倍の送水能力。
⑦.取水施設が老朽化し取水施設が機能不全な「ため池」での堤体越流による決壊防止可。
⑧.異常気象等の一因とされる温室効果ガスの排出も大幅に縮減して、低炭素社会の構築にも貢献。
⑨サイフォン作用の起動に使用する水中ポンプは、各地方農政局の土地改良技術事務所所有の災害応急用貸出しポンプが活用できるため、調達範囲が広がることで、より迅速な対応が可能となる。
特徴
(デメリット)
(注意点)
①.「送水ホース」、「ワイ・ガッチャン」等各部材の連結用の接合部は気密性を保持するため確実に緊結すること。
②.ホース延長が長く、水頭差が小さい場合、ホース内の流速が緩く、吸水口から混入した気泡を水流で押して吐出し口へ出すことができないと、管頂部に気泡が溜まり通水断面が小さくなる場合がある。この場合は、適切な流量を確保するために必要に応じて水中ポンプで気泡を吐出す作業を1分程度行ない通水断面を確保する。
採用実績
採用実績合計 2 件 農業農村整備事業 0 件
その他事業 2 件
  • その他事業 参考実績

    年度の新しいものから順に表示(最大20件)

    発注者 施工年度 施工場所
    (都道府県名)
    件名 報文の有無
    国土交通省近畿地方整備局  木津川上流河川事務所 2018 年度 三重県 平成30年度 福部川東高倉河道掘削工事
    国土交通省近畿地方整備局  京都国道事務所 2018 年度 京都府 平成30年度 木津東バイパス女子谷地区改良工事
連絡先情報
  • 連絡先を確認
    会社名 株式会社山辰組 E-mail(メイン) t.mabuchi@yamatatu.com
    所在地 〒 5010511
    岐阜県揖斐郡大野町稲畑203-1
    E-mail(サブ)
    TEL 0585320171
    担当部署 環境事業部 FAX 0585320885
    担当者 常務取締役 馬渕 剛 営業部長 児玉久敏 URL https://yamatatugumi.jimdo.com/環境事業-魚道-山辰サイフォン/ハイブリッド-山辰サイフォン排水装置/
その他の情報
積算の参考情報
(単価・歩掛等)
サイフォンホースのサイズ、延長など、現地の地形条件が異なるため上記の連絡先までご相談ください。
サポート体制 技術支援: ①技術説明会の開催などの要請があれば出向きます。 ②初めての設置作業には現地で技術指導を行います。                                            参考資料:パンフレット有り。ご連絡いただければ送付します。
特許

申請中 , 登録有

登録番号 第 5220213 号

登録番号 第 5785634 号

登録番号 第 4406833 号

登録番号 第 特願2016-16668 号

登録番号 第 特願2017-13655 号

実用新案
他機関の認証制度への登録
(最大3件)
NETIS(国土交通省新技術情報提供システム) 登録番号 CB-166016-A
次世代社会インフラ用ロボット(応急復旧・排水部門)技術認定 登録番号 活用を推薦する0
添付資料
発表文献
実績報文
カタログ・
パンフレット
単価・歩掛等
動画

「ハイブリッド・山辰サイフォン」排水装置(老朽化した「ため池」の排水作業報告).mp4

株式会社山辰組(2018年10月制作)

その他